カリフォルニア州で、産休・育休を取る場合、州政府(EDD)から家族休暇のための手当(Paid Family Leave)を受けることができます。
カリフォルニア州では、Paid Family Leave(PFL)と言う家族のケアを行うために仕事を休まなければいけない場合に、有給の家族休暇のための手当が支給されます。
- 重病の家族の世話
- 新しい家族(新生児・養子縁組など)の養育
- その他、軍のイベントに関するもの
資格がある場合、最大で8週間の給付金を受け取ることができます。
支給額は、請求開始日の5〜18ヶ月前に得た週給の約60〜70%になります。
産休・育休に伴う受給資格要件
有給の家族休暇(PFL)を受給するためには、下記の要件を満たしている必要があります。
- 出生までの過去12ヶ月間に新しい子供を家族に迎えた。
- 過去5〜18ヶ月間に$300以上の課税所得があり、州の障害保険(給与明細では「CASDI」と記載)を支払っている。
- 過去12ヶ月間に最大8週間のPFLを受給していない。
基本的には、妊娠、出産前より仕事をしており、州の障害保険(SDI)を支払っている(源泉徴収されている)ことが受給の大前提になります。
出産の前後の障害保険申請
PDLは、新しい家族の養育に対して補助されるものになりますが、出産の前後に、PFLとは別に州の障害保険(DI)を受け取ることもできます。
妊娠の申し立ては、医師などが通常または通常の職務を遂行できないことを確認し診断書を発行してもらいます。
通常の妊娠の障害期間は、出産予定日の最大4週間前、実際の出産後最大6週間(通常の出産の場合)または、8週間(帝王切開の場合)です。
医学的な合併症があり、通常の職務を遂行できない場合、医師は出産前または出産後のより長い障害期間を認定することがあります。
産後給付は、通常または通常の仕事を実際に行うことができない期間に限定されます。
有給の家族休暇(PFL)や障害保険(DI)の申請方法
有給の家族休暇(PFL)の申請は、EDDのウェブサイトの「SDIオンライン」から行うことができます。
まず、「オンライン福祉プログラム(Benefit Program Online)」で登録をします。
こちらは、有給の家族休暇(PFL)だけでなく、障害保険(DI)や失業保険(UI)などの申請を行うことができます。
登録後、ログインしてから、SDIオンラインを選び、そこから新規申請を行います。
詳細の申請手順は、下記のページでご確認下さい。
有給の家族休暇(PDL)の申請方法
https://edd.ca.gov/Disability/How_to_File_a_PFL_Claim_in_SDI_Online.htm
産休・育休を取る従業員がいる雇用主
PFLの申請は、本人がご自身でSDIオンラインで申請することになります。
会社側で、有給休暇の補助を出すことも可能ですが、その分をEDDも考慮しますので、PFLの支給額に影響が出る場合もあります。
雇用契約などで育休・産休の有給提供の規定がない限りは、雇用主側は特に行うことはありません。
個人事業主の産休・育休手当
個人事業主の場合、給与を出していないため、SDIの支払いを行っていませんので、通常のPFLを受けることができません。
個人事業主の場合は、「DIECプラン」で保険料を支払うことで、PFLを受けることができるようになります。
保険料は、純利益から計算されます。
DIECプランは最低2年間の加入(支払い)が必要で、保険料の支払いが滞ったり、遅れたりした場合、PFLなども受給できないことがあるので注意が必要です。
個人事業主向けのDIECプランの詳細はこちら↓
https://edd.ca.gov/disability/paid-family-leave/Self-Employed.htm
有給の家族休暇(PFL)は課税対象
有給の家族休暇(PFL)を申請し、受給を受けると、年度末に「1099-G」と言う受給証明書類が届きます。
1099-Gは、PFLや失業保険、年金など政府からの収入があった場合に発行されるフォームです。
この1099-Gをもって、タックスリターンを行います。
PFLなどを受給した場合、1099-Gでのタックスリターンをお忘れなく。
以上の情報は、2021年7月時点での情報で、各種法令などにより変更する場合がございます。
詳細情報は、各種関係機関のウェブサイトなどでご確認下さい。
EDD: Paid Family Leave
https://edd.ca.gov/disability/paid-family-leave/